日々のこと。

昨日、早稲田松竹へ「いのちの食べかた」と「EARTH」を観にいった。両作とも生命をテーマにしたドキュメンタリー映画だ。
いのちの食べかた」は正直なことをいうと、これを観て眠気を感じない人はいるのだろうかと思った。約90分の長さだが、音楽はもちろんナレーションを含むセリフは一切なし。ひたすら、動物や果実や野菜がどのように栽培、または飼育され大量の「商品」とされていくかを固定されたカメラの映像で綴っていく。その映像はとても美しい。ただきまりきった作業をうつしているだけなのに、全てのカットが何かを象徴しているように見える。大量のヒヨコがベルトコンベアーの流れに乗って仕分けされ、豚が真っ二つに裂かれ、マスクをした作業員が機械的にその中にある内臓をもぎとっていき、飛行機が一斉に広大な畑に農薬をばらまく。そんなサマをただ淡々と流しているだけなのに、なにか緻密にデザインされた絵になっていて、メッセージを発しているから不思議だ(まぁ、映画なんだからそういう風に見えるように計算して撮っているんだろうけど)
最初の30分〜40分は息をのむ様に見入っていた。だが、いかんせん盛り上がる展開や流れがないため、後半は眠気と戦う羽目になった。後半、「いつどうやって、おわるんだろう」と考える頃になっていたら、いつのまにかスタッフロールが流れていた。

いや、決してダメな映画じゃない。これはこれで良い。とても頑固で明確な作者の意図のもと、つくられた一つの作品なのだ。ただエンターテイメントとしては失敗していたと思う。そこに良さを見るか否かは、もう好き嫌いによるのだろう。個人的の意見では、あまり認めたくない作品でした。

「EARTH」は、「いのちの食べかた」と正反対、対照的な映画だったと思う。「いのちの食べかた」は人間からの視点の映画であり「EARTH」は動物を視点にした映画だと言えると思う。うーん、まわりくどい、平たく言えば前者は主人公が人間で、後者は動物だ。更に言えば前者は「死」を扱い、後者は「生」を扱っている。
うーん、まだ観ていない人に耳打ちする事があるとしたら、安心して家族でもカップルでも観られる映画です。悪い言い方に聞こえるけど、最高に良くできたNHKのドキュメンタリー番組、又は「どうぶつ奇想天外」ってな感じ。渡辺謙のナレーションが更にそれっぽさを出してます。「良くこんな場面撮ったなー、CGなんじゃねえか?」って素直に驚き感動できます。

でも、あんま残んない。どっかで観たことあるなぁ、と感じたし。
ただエンターテインはしてくれます。睡魔もきません。


うーん、確かにいえる事は、両方ともそんなに面白くなかったなぁ。


以上。



あぁ、ギターのミッチーに借りた「鷹の爪」のDVDを早く観て、返さねば。

おやすみなさい。